新入社員が「もう辞めたい」と思った時に見て欲しいこと【早期離職を考える】
新入社員の早期離職は毎年ニュースでピックアップされる話題ですね
そういう私も早期離職の経験はございます。笑
必死になって入ったところだったので、辞めたいという気持ちが現れてきた時はショックでした…
あまり気にしていませんけど。笑
特に早期離職が多い業界は
・宿泊・飲食サービス
・教育・学習支援
・生活関連・娯楽
ダントツで離職率が高いのは宿泊・飲食関係ですね
次いで生活・娯楽関連。教育関連があります
宿泊や飲食系がトップな理由は何となく解ります
長時間労働に激務ときて休みは不定期なので、肉体的疲労が溜まりやすく社会人デビューしたての人だと慣れる前に辞めてしまうのも頷けます
一生こんな生活が続くのか!?と思うと辞めたくなりますよね
目次
離職率増加の一因
大学卒業後、新入社員として入社した人が離職する割合は3年で3割ほどと言われています
高卒に至っては4割以上と言われていますね
現在、離職率が増加している理由の一つに
好景気で求人が増えて転職活動がしやすくなったという理由がありました
不況だった時代は今の職場を辞めれば簡単に次が見つかる状況ではなかった為か
離職率は今より低かった
そう考えると、今は辞めた後の選択肢が増えた為、より自分に見合った職場を見つける事に時間を割けるのかもしれません
しかし、高卒で就職した新入社員の4割以上が3年以内で辞めてしまうという現状は可哀想ですね
離職率トップの飲食・宿泊関係に直結している数字ではないでしょうか?
今の10代20代が求める職場環境や条件と上手くマッチングしていない事が予想されます
企業側の早期離職対策
現実的な話として、企業側は新入社員の早期離職対策に手間暇かけられない
そんな事より一刻も早く仕事を覚えて職場に馴染んでもらう
それをなによりの早期離職対策だとしています
確かに人材育成にまで手間をかけられない会社にとってはそれが一番合理的なのかもしれませんね
今の時代、人材育成ができるほど余裕のある会社は少ないです
もちろん離職率を減らす取り組みを行っている会社もあり、大手でも中小でも成功したケースはよく見られます
例え形だけだとしても早期離職対策をしている会社は立派だと思います
離職率が高い企業側にも考えていただきたい事がひとつだけあります
それは辞めてしまう社員をマイノリティだと思わない事です
すぐに辞めてしまう社員にも何らかの問題があるというケースは多いです
しかし、多くの人が短期間で辞めてしまうということは会社側にも何らかの原因があるものです
辞めてしまう変わり者(マイノリティ)の事なんて考えていても無駄だ!と吐き捨ててしまう事は簡単ですが、同じことを毎年毎月繰り返してしまいかねません
10人採用して1人でも残ればOKみたいな会社は最初から原因の対策や改善を行うつもりもないでしょう
そういう会社は人手不足の現在で、一度の求人募集に10人も採用できない状況にあると思いますが、そこは自業自得でしょう
「もう辞めたい」と思った時に考える事
肉体的にも精神的にも限界でもう辞めたいと考えている新入社員さんは、今この瞬間にもけっこういると思います
そういう人に対して説得は無意味です
大抵はそのまま辞めてしまうことを選択します
そこからが本題です!
辞めることを決意した新入社員さんは、その後何をするかどうしていくか考える時間も必要だと思います
それは辞めてからでも良いからジックリ考えてみてください
しかし、「もう辞めたい…。辞める!」と思った時、真剣に考えなくてはいけない事が一つだけあります
それは、「辞めたいと思った本当の理由」です
会社が悪い!アイツが悪い!社会が悪い!仕事内容が悪い!
そういう表面的な理由ではなく
例えば自分を今一度見つめて
自分という人間にどうしてこの職場が合わなかったのか
どうしてこの上司とウマが合わなかったのか
どうしてこの仕事が嫌いになったのか
つまり、退職に至った問題の本質はなにかを明確にしなくてはいけません
考えたくないかもしれませんが今一度真剣に考えてみてください
自分というのは人間がどういう性格でどういう気質か
何ができて何ができないか
どこまでなら許せてどこからなら許せないか
それを知っておかないと、再就職先でも早期離職をしてしまう可能性があるからです
早期離職をしてしまった人は、働けるならもうどこでもいい!とは思いませんよね?
今の自分が求めている条件に合った会社を探そうとしているはずです
条件にマッチした会社を見つけた時は、その業界の事や会社の評判を出来るだけ調べて納得した上で応募してください
面接では気になる事は正直に聞いた方が良いです。
仕事内容・労働時間・給与・人間関係など、気になる事があれば全て質問するに限ります
「労働時間や給与や人間関係ばかり質問したら落されるのではないか?」
という不安もあると思いますが、そういう質問で落とされるようなら条件面で何かしらの嘘やごまかしがあることを疑いましょう
働く被雇用側にとって、仕事内容・労働時間・給与・人間関係は基本的な質問に過ぎません
企業側が聞いてくる「志望動機は?」と同程度の質問です
つまり、その程度の質問で落とされるようなら元から縁がなかった会社です
遠慮して質問できずに採用された矢先、様々な問題が発覚したとなればまた早期離職する破目になります
早期離職をした新入社員さんへ
早期離職自体は若い人に限らずあります
私が最近身近で聞いたお話だと、65歳の男性が定年退職後に介護関係の仕事を始めたところ、一日で辞めてしまわれたそうです
根性なしという話ではなく、単純にミスマッチングだったのでしょうね
その男性のキャリアを考えると介護より営業関係が向いていたかもしれません
なので、普段は若者にあれだけ言ってくる世代のくせに!
とかそういう事を言うのではなく、合う合わないは世代や年齢関係なくあるんだなと留めておいて欲しいです
新入社員で会社をすぐ辞めてしまって自信喪失してしまっているかもしれませんが
そんなに落ち込まないでくださいね?
早期離職なんて60代になってもあるんだから!
企業側に改善を期待しない
企業に対してもっとああしろこうしろと思う部分はありますが
現実問題、新入社員の早期離職対策なんてやる時間も金もアイデアもないという企業の方が多いと思います。仕方のないことです
企業側に改善を期待しても意味がありません
上司や先輩の指導が合わないという場合もあるでしょう
無駄に体育会系のノリや付き合いを要求されるとか、細かい事で理屈っぽいとか、自分の性格に合わない人です。笑
そこはきっぱり諦めましょう
何故なら、上司や先輩があなたより年上でも年下でも
「社会人」と「大人」というものは似て非なるものだからです
余談
宿泊業界の年収ですが非常に低いというデータが出ております
リンク先では「非正規」に注目していますが
私が知っている中堅ホテル会社は40代役職付きでも年収400万~450万くらいが普通でした。ボーナス込みです
もちろん、サービス残業や休日出勤ありです
大手だと流石にもう200万ほど加算される計算でしたが、こういう現実を見ると若い人も定着しづらいかもしれません
自分次第の部分もありますが、こういう数字を見るとけっこうショックですよね
正規と非正規の賃金差が315万で4年前より15万円も広がっているとあります
私自身、この差は10年後に相当縮まっていることを予想しています
正社員の単価が高い事を経営者は望んでいません
今後は同一賃金同一労働など働き方改革が進むにつれて、正規と非正規の賃金差は縮まっていくでしょう
または、正規雇用者数と非正規雇用者数の逆転によって、更に格差が広がるか
非正規雇用者を増やして正規雇用者との格差を広げるかだと考えております
最後に
私は早期離職を推奨する側の人間ではありません
ましてや退職して既存社会の枠から飛び出て自由な見解を得て自由な仕事をしよう!とは、とてもじゃないけど言えません
他人の会社で人生を消耗しているのか?という見解もありますが、それを逃げる言い訳にして欲しくはありません
早期離職をしてしまう人がいる事は仕方ない事です。人間が眠くなったりするくらい自然な事だと思っています
私が取り上げたい部分は、なぜそうするに至ったかを自分に問いかけて欲しいという事です
自分にとってどこまで許せてどこが許せなかったか
何ができて何ができなかったか
就活と同じくらいの気持ちで考えて結論を出してみてください
その後に、独立するのか再就職するのか働かないのかを決めても良いと思います
生きていると同じような問題にぶつかる可能性は非常に高いです
その時に、同じ轍を踏まない為にも反省とか振り返ることが必要になってくると
私は思います