転職コンサルティングを利用した時の話
結論から言うと私の経歴ではろくに相手をされませんでした。
某有名転職エージェントサービスを利用したのは寒い冬の日の事でした。
ネットでカウンセリングの日にちを予約して当日に出向く。
巨大ビルの中にある会社はどれも聞いたことがあるような大企業で私は気後れしてしまいました。
エレベーターで到着したフロアの一角にエージェントサービス会社が陣取っていて、手続きを済ませると個室へ案内されました。
しばらく待機していると若い女性キャリアカウンセラーがやってきました。
流石はプロのエージェント。
気さくな挨拶と柔らかい笑顔で私の緊張をほぐしてくれました。
担当者との時間は1時間半と決まっていて、時間内に今後の方針、応募する企業を決めていく流れでした。
エージェントによるサービスの内容は割愛します。
結論から言うと私の経歴ではろくに相手をされませんでした。
正確には相手側も提案できる選択肢が少なかったのだと思います。
なんせ私の条件は
「未経験就業可能でブラック企業じゃない会社!」でした。
担当者が渇いた声で笑う。
社会怖いし社会人怖いんだもの仕方ないでしょう...
未経験就業可能でブラックじゃない企業が条件って、ワガママなのかなぁと今でも思います。
一切の妥協を見せない私と刻々と迫る時間に担当者も頭を悩ませていました。
そこで何故か担当者のキャリアアップの歴史を離されました。
彼女は元々はショップ店員だったそうです。
課せられた売り上げノルマを達成するのに四苦八苦したり
それが評価されて店長に就任したり
店舗全体のノルマを達成したり
苦労はしたけどそれが今に繋がっていると教えてくれました。
その後、転職してキャリアコンサルティングをやっているのだそう。
だから着実に一つずつスキルアップしてキャリアを積み重ねるしか自分が望むところへは行けない。
認めたくないけどこれは正論だと私も思いました。
担当者の言う事も一理あるなと思い始めた私は口車に乗せられて
あれよあれよと言う間に営業募集をしている企業や通信機器販売員を募集している企業への応募をしていました。
最後に担当者の女性はうっかり口を滑らせたのかこう言いました。
「ここでもノルマはあるんですよ、毎月ね」
その後、応募した企業の面接案内が届きましたが
バックレました!
エージェントから電話がかかってきて、
「なんで行かなかったんですか!?」
「この企業相手に二度と応募できませんよ?」
などいろいろ言われました。
最後は呆れた様子で「今後なにかあればよろしくお願いします」と締められ電話が切れました。
なぜ、面接に行かなかったのかと言うと応募した企業のどれもが
ブラック企業として名を馳せていたからです。
ネットの評判を見ても良い評判はほとんどなく
無茶な研修をやっている動画も発見しました。
そんなところへ行っても自分が潰れるだけなので、そうなればこんな風に就職活動もできないではないか!
合理的にそう考えた私は冷静にバックレを選択しました。
キャリアカウンセラーの方は個人ノルマがあるため
「転職はスピードが大事」とアドバイスをくれますが
そこから透けて見えるのは、カウンセラーのノルマ達成の都合ではないかと勘ぐってしまいます。
もちろん、中には相手のペースに合わせてくれるキャリアカウンセラーもいます。
企業が利益の為にやっている以上、結果を出さなくてはいけないわけです。
それゆえに歪みが生じやすい状況なのだと思います。
一定のキャリアがあればエージェントも提案できる数が増えるでしょう。