「フリーターの実態アニメ」アルバイトへの偏見と批判について
2年前に厚生労働省で公開された
僕らの明日~フリーターの現状に関する若者への周知・広報事業~
という動画が今になって話題になっています
動画のアニメを簡単に説明すると
何となくフリーターになった若者の男女が現状や将来に不安を抱きつつ、最終的にハローワークに通うようになった
という内容のものです
めちゃくちゃざっくりした説明になりました。笑
動画では「正社員」と「フリーター」との将来性や収入面での違いを描いていたり
若者フリーターへの注意喚起をしている内容でした
もちろん、この動画内容にネットでは賛否両論の嵐で
「正社員だからと言って将来が安定するわけではない」
「バイトでもそういう仕事をする人がいないとサービスを受けられないのに」
「この動画内容は正しい。若いうちに社員として働いておくべき」
「フリーターに明るい未来はない」
…なかなかシビアな感想ですよね
中には、「このアニメを作っている人たちの現状の方がヤバい」
という意見もありました
新人アニメーターさんって年収120万とかでしたっけ?
今の世の中、選ばなきゃ正社員って肩書は簡単に得られますけど名ばかり正社員ってあんまり意味ない気がします
ブラック企業で正社員する可能性も大いにあるわけですし
確かにフリーターは病気とかしちゃうと休んだ分の収入は得られず不安定ですよね
ちゃんとした企業なら給料に変動はないかもしれませんが、ブラック企業だと結局体壊して辞めちゃいそうですね
正社員でも日給月給の職場はありますし
一概に正社員が正しいとも言えないかもしれません
一番の弊害はアルバイトを経歴として認めない社会的風潮
このアニメで何度か出てきたセリフがあります。
「バイトと言えど仕事なんだから~」
というセリフです。この言葉自体は現実でも聞いたことがあります
自分に与えられた最低限の仕事もせずにお喋りばかりしている人ってわりといますよね。別にアルバイトに限った話ではないですけど
私もこのセリフには共感します。バイトと言えどお金を貰っているならその分は働くべきだと思います
だけど、「アルバイトでも仕事は仕事!」というのが社会の常識なら
例えアルバイトでも色眼鏡なしに「しっかりした経歴」として見てあげないとフェアじゃないですよね?
なのに、何故か社会的にはバイトや派遣や契約社員は立派な職歴として扱われない傾向にあります
正社員という肩書の経歴以外はゴミ!役に立たない!シャーペンの消しゴム!並みの扱いを受けませんか?
なんだかやるせないですよね。そんなに正社員という経歴が信用に値するのでしょうか?
正社員と言っても中小零細あたりのブラック企業だと長時間労働をする重責任アルバイトみたいなもんだと思いますけどね
体壊しても大した補償はありませんし
もちろん、中小零細のすべてがブラック企業ではありません!
動画では若者が正社員になるべくハローワークへ行く決意をしていますが
中年フリーター問題はどうなんでしょうか?
特に就職氷河期やブラック企業全盛期に就活を行っていた世代
彼らは就職が出来なかった。あるいはブラック企業に使い潰されたという方が多いのではないでしょうか?
2000年代の就活事情は狂っていましたね!
光通信やイークラシスなど様々なブラック企業が不況を盾に幅を利かせていました
就職氷河期世代はアルバイトで食いつなぐより他なかったはずです。今みたいに副業で稼ぐような時代でもありませんでしたし
何より、「正社員でなければ大人じゃない」みたいな風潮が強かった時代です
彼らはアルバイトとしては結構な経歴を持っているにも関わらず、正社員の面接では真っ先に落とされる対象でもあります
企業側からすれば長年のアルバイト経験は経歴ではなく「遊んでいた」と感じるそうです
私もアルバイトしか経験がなかった時は言われた事があります。笑
正社員としてのキャリアを積んでいない彼らは企業からは遊んでいたと思われてしまうんですね
こんな話ってないですよね
人手不足による求人バブルと言っても欲しいのは「元正社員」か「新卒」って事です